2025年7月 お水のおしごと ー こぼしても、ぬれても、いいんだよ

「お水、冷たいね」「こぼしちゃった」
庭のたらい、公園のじゃぶじゃぶ池、台所のシンク。

夏になると、子どもたちは自然と水に引き寄せられ、
ちいさな手で、すくったり、こぼしたり、うつしたり…。
そのひとつひとつが「おしごと」のように見えるのは、
きっと子どもたちが、水との対話を楽しんでいるから。

コップを移し替えているうちに、こぼしてしまった。
でも、それは「失敗」じゃなくて、「試している」証。
どうしたらうまく入れられる?
このスプーンだとやりやすい?
そんな風に、“手”と“道具”と“感覚”で学びが育っていきます。

水がこぼれたとき、大人が「してあげる」のではなく、
「雑巾がここにあるよ」と整えておく。

すると子どもたちは、自分で気づいて手をのばします。
水をすくうのも、おしごと。拭くのも、おしごと。
どちらも、大切な“まなびの芽”です。

「こうやるといいよ」「もうやめなさい」
つい口に出したくなるけれど、
大人のいちばんのしごとは、「そっと見守ること」。

子どもたちのまなざしと手が育てる、夏のひととき。
こぼしても、濡れても、大丈夫!
そこに、学びはちゃんと息づいています。

この夏、“問い”とともに過ごしたいあなたへ。
6月にお届けした3つの記事には、子どもたちが私たちに残してくれた「まなざしのヒント」が込められています。

👚 タグの向こうに世界がある——自分の服からはじまる、小学生の探究モニター募集!
ふだん着ている服のタグをきっかけに、自分の生活と世界のつながりに気づいていく——。
探究のはじまりは、意外とすぐそこにあることを教えてくれます。

🔍 子どもと“問い”を育てる夏に…
「なぜ?」「どうして?」と問いを口にするのは、子どもだけではありません。
その声に大人がどう応えるかで、学びの質も深さも変わっていく夏。
“育てる”のは、答えではなく、問いそのものかもしれません。

🌱 新たな挑戦へ──子どもたちが残してくれた3つの気づき
教室という場を一度手放して、あらためて気づいたこと。
こどもたちのまなざしのなかに、大人もまた育てられているということ。
そんな3つの“気づき”を綴った、節目の月の記録です。

関連記事

PAGE TOP