手のひらに感じる、夏のまなび
「お水、冷たいね」「こぼしちゃった」
庭のたらい、公園のじゃぶじゃぶ池、台所のシンク。
夏になると、子どもたちは自然と水に引き寄せられ、
ちいさな手で、すくったり、こぼしたり、うつしたり…。
そのひとつひとつが「おしごと」のように見えるのは、
きっと子どもたちが、水との対話を楽しんでいるから。
「失敗」ではなく、「試している」
コップを移し替えているうちに、こぼしてしまった。
でも、それは「失敗」じゃなくて、「試している」証。
どうしたらうまく入れられる?
このスプーンだとやりやすい?
そんな風に、“手”と“道具”と“感覚”で学びが育っていきます。
雑巾がそっと、そこにあるだけで
水がこぼれたとき、大人が「してあげる」のではなく、 「雑巾がここにあるよ」と整えておく。
すると子どもたちは、自分で気づいて手をのばします。 水をすくうのも、おしごと。拭くのも、おしごと。 どちらも、大切な“まなびの芽”です。
大人のしごとは、見守ること
「こうやるといいよ」「もうやめなさい」 つい口に出したくなるけれど、 大人のいちばんのしごとは、「そっと見守ること」。
子どもたちのまなざしと手が育てる、夏のひととき。 こぼしても、濡れても、大丈夫! そこに、学びはちゃんと息づいています。
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