24年4月のモンテコラム 「プレゼンテーションスキルの磨き方」

プレゼンテーションスキルの磨き方

★2024年4月1日★

春分の日に、エレメンタリークラスの後期探求発表会を実施しました。
1年生にとっては2回目、2・3年生にとっては4回目の発表会です。

それぞれが前回の反省を踏まえて、より伝わるプレゼンテーションに進化していました。
彼らの「観に来てくれた人たちに楽しんでほしい」という熱意には、心からリスペクトです。

今回は、実体験も踏まえて「プレゼンテーションスキルの磨き方」についてお話いたします。

そもそも、プレゼンテーションとはなんでしょうか?
簡単にWikipediaで調べてみると、以下の記載がありました。

情報伝達手段の一種。聴衆に情報を提示して、理解を得るようにするための手段である。特に視覚情報が重視され、視覚情報伝達手段の一種と定義されている場合もある。日本語ではプレゼンと略称されることも多く、特に広告業界では早くから浸透している。
Wikipediaより引用

お教室のエレメンタリークラスでは、
自分が興味を持って調べたり、作ったものを通じて
その楽しさや面白さを
観に来てくれた人たちに伝えること
と定義しています。

ですから、プレゼンテーション本番である
「発表会」は決してゴールではありません。

あくまで学びのプロセスの一部です。

それぞれのスタイルで楽しく学んでいるものを
誰かに共有することで
その子自身だけでなく、聴衆者にとっても
新たな気づきにつながれば・・・

そんな想いで、半期に一度開催いたしております。

 

楽しく学んたプロセスを聴衆者に伝えるためには、
エンターテインメント性も大切です。

聴講者に楽しんでもらうための工夫として
クイズを出したり、
身体を動かしてパフォーマンスすることで、
毎回それぞれの「らしさ」を発揮しています。

 

もうひとつ、実は私が一番大切に考えていることがあります。

それは、お友だちが発表しているときの態度です。

1〜2年生のうちは、自分のことで精一杯で
お友だちの発表時間は「他人ごと」になりがちです。

でも、
資料を広げて見せたり
何か道具を出したりするときに
黒子が必要なことが多々あります。

「黒子としてお友だちをサポートする」ことも
プレゼンテーションスキルの一部だと思っております。

人前で話すことが好きな子もいれば、
苦手意識があって極度に緊張してしまう子もいます。

魅せる資料づくりが得意な子もいれば、
まとめ方に苦戦する子もいます。

論理的に整理して言語化することが得意な子もいれば、
イメージを言語化することに苦手意識がある子もいます。

ですから、
発表会の目標や課題は、
それぞれ自分で決めています。

また、
みんなの前でプレゼンテーションすることは
強制ではありません。
その子のタイミングが来たときにチャレンジしやすいように
環境を整えております。

すると、苦手意識がある子も
みんなと一緒にプレゼンできるようになりたい
という気持ちは自然と湧いてくるようです。

自分の意志で臨んでいるので、
回を追うごとに全員驚くほど成長します。

発表会とセットで大切にしていることが、
動画による振り返りです。

小学生になると
メタ的に考えることができるようになってきます。

そうなると、
自分のプレゼンテーションを客観的に観ることで
たくさんの気づきが生まれるのです。

緊張のあまりふらふらしていたり、
手あそびをしている姿

姿勢よく立っていてカッコいい姿

黒子としてテキパキと動いている姿

声が小さくて聞き取りにくい状況

思ったより早口になっていること

「えっと・・・」などの口癖

資料の文字が小さすぎて
自分しか読めなかったこと

大きな文字で書いた資料は
動画で見ても分かりやすいこと

などなど

それをどう捉えるかは
一人一人に任せていますが

自分で気づいたことは
着実に次回に活かされています。

お子さまが5〜6歳になると、
色々なことが分かるように、できるようになるので
小学生になることも見据えて
プレゼンテーションスキルもつけさせてあげたい
と思うかもしれません。

でも、どうぞ焦らないでくださいね。

プレゼンテーションスキルは、
本人が必要だと思うことで磨かれていきます。

誰かに授けられるものではないと思うのです。


そして、
頼もしく成長する小学生たちの姿を見ていると
幼児期に「自己をつくる」ことの大切さを痛感します。

自分で活動を選択し、
それをとことんやり切る経験を積み重ねることで
責任を持ってものごとを判断できるようになります。

幼児期に
個別の活動を通して「自己をつくる」ことが、
プレゼンテーションスキルの土台になるのではないでしょうか。