モンテッソーリ教育とは

モンテッソーリ教育は、100年以上前にイタリアの女性医師マリア·モンテッソーリ(1870-1952)が考案した教育法です。現在は世界中に広がり、Google·Amazon·Facebookの創始者や、将棋棋士 藤井聡太7段などが受けていたことでも注目を集めています。

「子どもは、生まれながらに自らを成長·発達させる力(自己教育力)を持っている」という考え方を前提としていますが、その考えは幼児教育にとどまりません。

ママヴィでは、このモンテッソーリ教育をご家庭での子育てに応用すれば、心地よい家族コミュニティの潤滑油にもなり、それを地域に広げていくことも十分可能だと考えています。

「自立していて、有能で、責任感と他人への思いやりがあり、生涯学び続ける姿勢をもった人間を育てること」がモンテッソーリ教育の目的です。モンテッソーリは、この目的のもと子どもを科学的に観察し、そこから得られた事実に基づいて教育法を確立しました。現在では、大脳生理学や倫理学、教育学など多方面からその確かさが証明されています。

生まれたばかりの子どもは、何もできない存在のように見えるかもしれません。でも、赤ちゃんは誰かに教えられなくても自分の意志で寝返りをうとうと頑張ります。そのうちにはいはいで移動するようになり、つかまり立ちをして、やがては歩き出すようになります。

モンテッソーリは、「子どもは一人ひとりが自分で自分を発達させるという神さまからの宿題(生命の課題)をもって生まれてくる。」と言いました。そして、その宿題をクリアするために「あそび」や「お手伝い」、「いたずら」に夢中になると考えたのです。

子どもたちは、食べたり、眠ったり、運動したりすることで体中の筋肉や五感、さらには脳を発達させています。子どもの発達は「五感を通して、動きながら学ぶ」のです。

おとなは「子どもには自分自身を育てるチカラが備わっている」ということを忘れてはいけません。そして、そのチカラが発揮できるように子どもの発達に適した環境を用意し、子どもと環境を結びつけるように援助することが大切です。

では、自分自身を発達させる環境とは何でしょうか?それは、モンテッソーリ教育のノウハウに詰まっています。

モンテッソーリは、子どもの発達を6年の幅で4段階に分けて考えました。

幼児期(0~6歳)

0~3歳までの前期は無意識的の中で、周囲のあらゆるものを吸収しています。3歳前後になると少しずつ意識が芽生え始めます。これによって、それまで吸収したたくさんのものを整理し、分類して洗練させていくようになります。この時期に獲得した能力や心の発達は、それ以降に続く3つの段階の発達にも様々な影響を与えます。

児童期(6~12歳)

友だちの存在が大きくなり、活動を共にすることを好みます。その経験を重ねることで、道徳心やモラルを育みます。

思春期(12~18歳)

心と身体が大人に向かって大きく生まれ変わる時期です。視野が広がり、社会の中での自分の存在を意識するようにもなります。

青年期(18~24歳)

心も身体も成熟し、社会に貢献することができるようになります。さらに各段階は前期と後期3年ずつに分けられ、前期で経験したことが、後期に実になると考えられています。特に、幼児期の6年間は人生の土台となる大切な時期です。でも、子どもの発達はぶつ切りではありません。6年間だけを見て考えるのではなく、幼児期から社会を形成するおとなになるまでの過程を意識して向き合うことも大切です。

幼児期の環境づくりのヒントは敏感期と集中現象

子どもが「自身を育てるチカラ」を育むとき、発達の課題として敏感期が現れます。敏感期とは、子どもが何かに強くこだわったり、同じいたずらを何度も繰り返す一定期間のことをいいます。そして、その課題に対して集中現象が高まったときに、課題が克服されて「できた!」の経験を獲得できるのです。幼児期には、様々な事柄を対象にたくさんの敏感期が次から次へと現れます。

<言語の敏感期>

0〜3歳は、「話しことばの敏感期」と言われています。クーイング(同じ音を繰り返す)から喃語(ことばにならない発声)を経て、爆発的に語彙を増やしていきます。 3〜6歳になると「文字に対する敏感期」が訪れ、文字が読めるようになりたくて文字に執着を見せるようになります。

<秩序の敏感期>

この時期のこどもは、物の位置や方向、順番などに非常に強くこだわりを持ち、いつもと少しでも違うだけでとても機嫌が悪くなることがあります。 例えば、いつもママが座っている椅子にお客さんが座っているだけで癇癪を起こしたり・・・おとなにとっては他愛もないことにとても敏感になるのです。一見、「わがまま」とか「神経質」などと誤解されてしまうこの態度・・・実は大切な発達の段階の現れなのです。「いつもと同じ」であることは、自分を取り巻く環境の中での自分の立ち位置を理解するための指標となるからです。一般的に、生後6ヶ月ごろに始まり、1歳半から2歳半くらいの間に顕著に現れます。

<運動の敏感期>

0〜3歳は「握る」「つまむ」など指先の細かな活動から、「歩く」「投げる」など全身を使った運動まで基礎的な動作を身につける時期です。この時期の子どもは、様々な動作や能力を獲得するために、おとなから見ると「いたずら」と思えるような活動に夢中になります。 3〜6歳になると、それまでに獲得してきた様々な動きを、調整・洗練させるようになります。 何れにしても、何かに夢中になっている子どもに闇雲に「ダメ!」と制限をかけてしまうことで、自ら発達しようとする力を阻害してしまうことがあるということを忘れてはなりません。                

<感覚の敏感期>

子どもの感覚はおとなよりもはるかに鋭く、五感への刺激に敏感に反応します。おとなが気づかないような小さな変化にも敏感で、すべての印象を蓄積しながら洗練させています。この敏感な時期だからこそ、バーチャルではなくリアルな感覚体験をたくさん経験することが大切です。

<数の敏感期>

ものの順番や大小などの意識が確立されると、普段の生活の中に溢れる「数」に興味を持つようになります。カレンダーや時計の数字を読みたがったり、お風呂で数を数えたがるなどが敏感期のサインです。この時期には、数字や計算を覚えるのではなく、数の概念が理解できるように実際のモノに触れながら、五感を通して動きながら学ぶ経験が大切です。数の世界の楽しさに触れることで、理解力や集中力、論理的思考力を育むことができます。

<文化の敏感期>

「感覚を通して動きながら学ぶ」経験をした子どもは、それらを土台として「言語」や「数」という道具を獲得します。さらに好奇心がどんどん広がり「もっと知りたい」と貪欲に知識を習得しようとします。 それは、動物や食べ物、車、恐竜などかもしれません。自分の身体の構造かもしれません。自分の住む地球から宇宙へと果てしなく広がっていくかもしれません。 モンテッソーリ教育では、「吸収するチカラが著しい時期にこそなるべくたくさんの種をまこう」と考えられています。 ただし、これはたくさんの知識を習得することが目的ではありません。知的好奇心を刺激して興味を広げることは、様々なモノの見方や学び方を知ることであり、学ぶ楽しさを実感することなのです。

ママヴィで大切にしている、母語(日本語)の言語教育

日本に暮らす私たちは、日本語で考え、日本語で表現し、日本語でコミュニケーションを取りながら、日本の文化の中で生きています。

ママヴィでは、母語によって知性を育み、自国の文化を受容・伝承する力を土台に、新たな文化を創造することこそがこれからのグローバル社会で生きる子どもたちに求められていると考えています。

そこで、絵本の読み聞かせを始め、年少学年(3歳ごろ)から『こども哲学』の時間を取り入れています。まずは、実物に触れ、感覚を通して運動しながら展開する対話から、少しずつ抽象的な概念を対話を通して仲間と深めていけるように、スモールステップで取り組みます。

他者との共存や、外の世界への意識は児童期から本格的に

友だちとの関わりが強まる児童期に入ると、他者との関係性について意識し始めます。また、活動範囲が広がるにつれ目の前の世界に存在するモノゴトの数も増えるので、興味や関心が果てしなく広がっていきます。この時期に様々な実体験をすることで、その先の段階の選択肢が広がるのではないでしょうか。