子育ての最初の大きな壁はなんだろうか。妊娠中のつわりから始まり大変な出産。産後の授乳か。睡魔との格闘。離乳食の大変さもあるだろう。どれも一つ一つが大きな壁であり、戦いなのだけれど、それらはどれもこれも子ども本人との戦いではなく、何か外部要因やほかのこととの闘いであることが多い。しかし今回のこれは違う。正真正銘子ども本人との戦いになる。そしてこれがもしかしたら一番初めの戦いかもしれない。それがズバリ、こ「いやいや期」だ。
一般的に言われるいやいや期の始まりは2歳前後、早い子は1歳半頃から始まるということで、まさにだんだんにもその時期がやってきた。だんだんのイヤイヤ期突入への気配は確かにあった。
1つ目は、「イヤイヤ」「イヤだ」「イヤ!」とあらゆる方法での否定のことばを覚えたこと。最近は「しない」「はいらない」「食べない」など「イヤイヤ」以外での拒否の言葉もしっかり覚え、場面に合わせて活用してくる。とても腹立たしい笑
2つ目は、すっかり自我が芽生えたこと。心の成長だろう。やりたいことはやりたい、やりたくないことはやりたくない、と好き嫌いも非常にはっきりしてきて、自分の思い通りにしたいという様子がよくわかるようになってきた。
3つ目は、できることがすっかり増えたこと。身体の成長というのだろうか。やりたい!に伴って彼自身が自分の力でできることが増えてきた。ズボンを履いたり、ご飯を食べたり。自分の行きたいところへ自分の力で行ったり、登ったり。できることがとても増え、全部自分でやりたい!という意識が芽生えるように。でも思った通りにはいかないもので、断念してはわーーっと泣き出してしまうこともしばしば。これもこの時期のあるあるだろう。
そんなだんだんのイヤイヤ期。最近の彼のイヤイヤは成長に合わせてなかなか高度になってきた。でも今回は2回目だ。長男のイヤイヤ期の頃は最初から本当に疲弊してしまっていたけれど、今回は2回目。2回目ということで前回よりも少しゆったりと彼のイヤイヤに意識を向けられている気がする。なんといっても今現在の長男との闘いの方がよほど高度で腹が立つことも多く、次男との闘いは可愛く感じられるからだ。そう、そんな可愛いだんだんのイヤイヤ期。
我が家のイヤイヤ期対策は以下の三つ。皆さんもすでにご存じ、というか思いつくものばかりだと思うのだけど、知っていてもなかなか実践はできないもの。ぜひぜひ一緒にやってみよう!
放っておく
ご飯食べたくない!着替えたくない!お風呂に入りたくない!保育園へ行きたくない!色んないやいやがあるのが彼ら。イヤイヤはどんどん変化していくのでそれに一喜一憂しているとこちらも疲れてしまう。そんなときはあきらめて、放っておくというのも一つの手段。ご飯が食べたくなければ放っておこう。多少泣いていても放っておけば大丈夫。食べたくなったら来るかもしれないし、あまり食に関心がない子であればこないかもしれない。そんな時はまずは親がゆっくりご飯を食べて、エネルギーを付けて、その後で戦うというのも一つの手段かも。
選択肢を用意する
これは良く取られる対策だろう。着替えるとしたらどっちに着替える?どこで食べる?何を食べる?誰と行く?
もちろん選択肢を提供したからといって、納得してどちらかを選んでくれるかと思えばそんなことはない。出した選択肢の両方が嫌だということもあれば、そもそも選択肢を提供することが難しいシチュエーションもあるかもしれない。
だんだんはお風呂に入るのを嫌がるし、出るのも嫌がるので、おもちゃを用意しておき、「今日は誰と入る?」というのを決まり文句に。「〇〇(おもちゃ)さん、だんだんにお風呂に入れてほしいみたい!」と伝えると自我の成長が著しいだんだんは責任をもって、お風呂に連れて行ってくれるのだ。助けてくれる仲間をたくさん用意しよう。出るときも同じパターンでOK。なかなか使える。
一緒になってイヤイヤする
「放っておく」も「選択肢を用意する」もうまくいかない場合、いやいやがひどすぎてもうどうしようもない場合、こちらも悲しくなってもうどうしたらいいの?と腹立たしい気分になることもしばしば。悲しくなるし、嫌なのはこっちだよ、と思うこともたくさんあるよね?うちはある。そんなときはもう思いっきりこちらもイヤイヤしてしまう。夜だったら泣かせたまま隣で泣いちゃってもいいし、お風呂なんて入らなくても、ご飯なんて食べなくても一日くらいはどうにかなると思う。翌日エネルギーをまた充電させて向き合えばきっとOK。
まだまだ続くイヤイヤ期。これからどんどん本格化していくだろうだんだんのイヤイヤ。こちらも気持ちで負けてしまわぬよう、こちらの充電は忘れず、無理しない、やりすぎない、助けを借りる(おもちゃやぬいぐるみでも)、を頭に入れつつ一緒になんとか乗り切っていこう!
➖次回は4月15日公開を予定しています。➖
上智大学心理学科卒業後、外資系コンサルティング企業にて主に金融関係のプロジェクトに従事。その後欧州系コンサルティング企業の立ち上げに参画。人事関連の責任者として、社員ひとりひとりのキャリアを見据えた新たな評価、育成制度を構築。プロフィール
鳥羽瀬(とばせ) 有里
現在はポートフォリオワーカーとしてあらゆる職種業種の仕事に携わりながら2児の男子を子育て中。