2021年5月 ご家庭にモンテッソーリ教育のエッセンスを取り入れるために最も大切なこと

「正解」を求めてしまう大人

ITの発展によって簡単に情報が入手できる今、子育てや教育にまつわる情報も洪水のようにあふれています。
モンテッソーリ教育のエッセンスを取り入れたくても、何が正しいのか?何をすべきなのか?唯一無二の正解は見つからないのではないでしょうか。

これからの子どもたちは「正解のない時代」「答えのない時代」を生きていく…だからこそ、「認知能力」を育むよりも「非認知能力」を育むことの方が大切!
そんな意識は少しずつ一般化されてきたように思います。

でも、「生きる力」を育まなければいけないのは、子どもたちだけなのでしょうか?
私自身、ここ数年「未曾有の事態」が立て続けに起こり「正解を求めて身動きが取れない自分」に気づくこともしばしばです。
既に、失敗を過度に恐れず、考え、判断し、行動する力を磨かなければ生きていけない時代であるということを、私たち大人はもっと意識しなければいけないのかもしれません。

「自分の軸」をつくる

私自身、学べば学ぶほど、
子どもたちの個性に触れれば触れるほど、
モンテッソーリの言葉の深さに魅せられています。

学びの意欲が尽きることはなさそうです。

そして、
そのプロセスを思い返してみると、
モンテッソーリ教育のエッセンスを
インプットするだけではなく、
自分の中で反芻して考えを巡らせることが大切なのではないかと思うのです。

モンテッソーリがご存命だった頃から70年近く経ち、
時代は大きく変化しました。
今を生きる私たちは、
あふれるほどの情報に翻弄されるのではなく、
自分なりに取捨選択する力を持つこと、
その軸をつくることを考えたいものです。

大人にも
「主体的・対話的で深い学び」を

私たち大人は、
インプットすることで満足してしまっていないでしょうか?

ふと我にかえったとき、
学びを自分のことばで説明できないことはないでしょうか?

私たち大人も、
もっと対話をしながら考える時間が必要なのではないかと思います。

言語化することで考えを整理できるし、
誰かの話を聞いて新たな視点に気づくこともあるからです。

そもそも、
自分の考えを全て言語化することは、
いくつになっても難しいことです。

誰かに言葉で伝え、
その反応を見ながら整理・修正していくものではないでしょうか。

「モンテッソーリ哲学」を
自分らしく料理する

ご家庭にモンテッソーリ教育のエッセンスを取り入れたい
と思った理由は何でしたか?

取り入れ方に決まりはありません。
子どもの数だけ、取り入れ方があると思います。

モンテッソーリ教育は、
子どもを観察することから始まりました。

その中で
「自己教育力」「敏感期」「集中現象」「正常化」など
様々な発見が「モンテッソーリ哲学」として継承されています。

私たちは、
モンテッソーリという先人の知恵を利用して、
こどもを観察することができるのです。

でも、
「親」というフィルターを通して見える世界は、
客観性に欠けてしまいやすいのも事実ではないでしょうか。

それは、
お互いにとって欠けがいのない存在だからこそ!
ごくごく自然なことですよね。

だからこそ、
色々な人と対話をして考えを巡らせることで、
自分らしい取り入れ方を見つけていただきたいと思っています。

ママヴィでは、
自分らしいモンテッソーリ教育の取り入れ方、
楽しみ方の模索を応援しております。

プロフィール

ママヴィまなびのキ 代表|桑原 眞理子

1977年生まれ、東京都八王子市出身。
工学院大学 工学部 応用科学科卒。

企業での商品開発・マーケティングに17年間従事し、暮らしに寄り添う価値づくりを追求する中で、子どもたちの自由な発想と出会い、「子どもの力を社会に届けたい」と強く感じ、教育の道へ。
モンテッソーリ教育を学び、2019年より東京都府中市にてモンテッソーリ教室「マヴィのおうち」を主宰。保育士資格と実践経験を活かし、家庭教育支援と探究的な学びの場づくりを行ってきた。

現在は、「五感をひらく暮らし」と「問いを育む学び」をかけ合わせた「古民家留学こどもMBA」を展開し、地域の自然や文化と出会うリアルな探究体験を届けている。

自らもがん闘病の中で“今を生きる問い”と向き合いながら、教材開発や社会起業へと挑戦中。教育を社会インフラとして広げることをビジョンに掲げ、子どもたちに“わたしを生きる力”を届けるための実践を重ねている。

【資格・活動】
日本モンテッソーリ教育総合研究所認定 3-6歳教師
保育士
日本野菜ソムリエ協会認定 野菜ソムリエプロ

Mariko Kuwabara
Montessori-based / Japan
Learning starts with “ん?” not “Aha!”

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