2021年1月 食材のお買いものは学びの宝庫

日常生活を学びに変えるヒント

スーパーマーケットは学びの宝庫です。

お子さまと一緒に店内に入ったら、
知っているお野菜や果物を
一緒に探してみてはいかがでしょうか?

色の名前を覚え始めたら
「緑色のお野菜はどれかな?」と探してもよいですね。

ものの名前と実物が一致するということは、
区別できるということです。

知性の原点は「区別」から始まります。

区別ができるようになると、
得意になって
「同じだね」を見つけることを楽しみ始めます。

そうやって素材に親しんでいくうちに、
「これは大きいね」「太いね」「長いね」「重いね」・・・
コミュニケーションを通して、
量の概念を楽しむこともできるようになっていきます。

手を使って比べたり、
分けたり、
集めたり、
合わせたりしながら、
数学的精神を育んでいきます。

素材をしっかりと認識できるようになってきたら、
プチおつかいを頼んでみましょう!

最初は、
指定したものをカゴに入れてもらうところから始めて構いません。

お題は具体的でシンプルなものから、
徐々に抽象度を高めていきます。

もし間違えても叱らずに!!
なぜそうなったのかを聞きながら、
臨機応変に対応する余裕が大切です。

簡単調理から、
食材に触れるお手伝いを!

「洗う」「皮をむく」「叩く」「擦る」
調理の下ごしらえなどにも、
幼児期のお子さまができることはたくさんあります。
そして、何でも自分でやりたがりますね。

ストレスなく手伝ってもらうために大切なことは、
作業の一部分を切り取ることと、
親子で役割分担をすることです。

例えば2歳前後のお子さまは、水道に興味津々・・・

ずっと張り付いて、
お水に触れることに夢中になるお子さまなら、
お芋を洗うおしごとを任せてみてはいかがでしょう。

吸水性のあるマットの上に、
お水が入ったボウルと空のボウルを並べます。

お水の中に入れたお芋を手で擦って洗い、
空のボウルに入れるという一連の流れを見せ、
同じようにやってもらいます。

お水を溢してしまうかもしれませんね。

だから、吸水性のよいマットや布巾を用意します。

溢してはいけないのではなく、
溢したときに対応できればよい
のです。

洗うことより注ぐことに興味を持つのであれば、
今は洗うおしごとの時期ではないのかもしれません。

注ぐ動きを獲得したい時期なら、
それができる環境を準備すればよいのです。

そうやって、
素材に触れ、それが調理されていくプロセスを側で見て、
家族で美味しくいただく実体験が、
自分で考えたり、感じたりする力を育みます。

お手伝いもカタチから・・・

手しごとを楽しむようになったら、
自分で着用しやすい「エプロン」と「三角巾」
を準備することをお勧めします。

活動の動機づけや、
食材を扱うときに大切な「清潔」の意識づけにも繋がりますね。

ここで大切なことは「自分で着用しやすい」工夫です。

結ぶことができる前のお子さまであれば、
伸び縮みするゴムやマジックテープを活用して、
自分でやってみようと思える配慮をしてみましょう。

やり方さえ分かれば、
自分で身につけて準備を整えることができるようになっていきます。

着脱しやすいエプロン・三角巾

プロフィール

ママヴィまなびのキ 代表|桑原 眞理子

1977年生まれ、東京都八王子市出身。
工学院大学 工学部 応用科学科卒。

企業での商品開発・マーケティングに17年間従事し、暮らしに寄り添う価値づくりを追求する中で、子どもたちの自由な発想と出会い、「子どもの力を社会に届けたい」と強く感じ、教育の道へ。
モンテッソーリ教育を学び、2019年より東京都府中市にてモンテッソーリ教室「マヴィのおうち」を主宰。保育士資格と実践経験を活かし、家庭教育支援と探究的な学びの場づくりを行ってきた。

現在は、「五感をひらく暮らし」と「問いを育む学び」をかけ合わせた「古民家留学こどもMBA」を展開し、地域の自然や文化と出会うリアルな探究体験を届けている。

自らもがん闘病の中で“今を生きる問い”と向き合いながら、教材開発や社会起業へと挑戦中。教育を社会インフラとして広げることをビジョンに掲げ、子どもたちに“わたしを生きる力”を届けるための実践を重ねている。

【資格・活動】
日本モンテッソーリ教育総合研究所認定 3-6歳教師
保育士
日本野菜ソムリエ協会認定 野菜ソムリエプロ

Mariko Kuwabara
Montessori-based / Japan
Learning starts with “ん?” not “Aha!”

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