皆さんはお子さんにテレビは見せていますか?
私自身がこどもの頃はテレビが大好きで、テレビがお友達だったようなこども時代でした。
しかし、長男が幼少期に差し掛かったころには、なぜだか彼にテレビを見せることに強い抵抗感を抱いていました。テレビを見せる=私がこどもとの関わりをさぼっている、というような感覚がどうしても私の中に芽生えてしまい、テレビを見せた後は必ずと言っていいほど少し落ち込んでしまう状態だったこと覚えています。思えば長男の産後は、色んな情報に左右されて、正しいものや自分がいいと思うものがブレていた、雁字搦めになっていた、そんな時期だったのかもしれません。
次男も生まれた今、どうやったら今後テレビともうまく楽しく付き合えるのかを、少しだけ考える時間を取ってみました。
テレビとの付き合い方をきちんと考えよう、と思うに至ったのは我が家の次男だんだんが1歳4か月になったくらいの頃だったと思います。だんだんが音楽とダンスを保育園でとても楽しんでいるという話を聞き、じゃあ家でも一緒に楽しめる時間を作ろうと、だんだんの大好きな音楽のダンスを覚えるため、YouTubeを視聴するようになったのがきっかけでした。
だんだんは本当に踊りが大好きで、まねて踊るのはなかなか上手な印象。しかも音楽を聴いているととにかくご機嫌なので、朝から晩まで我が家ではアレクサが絶えずだんだんのお気に入りの音楽をリピート再生してくれています。その音楽をテレビで一緒に見始めたころ、長男の時のように「見せた後の罪悪感」と毎度対峙しなければいけないのは避けたいなと思い、今回は我が家ならではのテレビルールを決めてみました。
ルールを作ることで柔軟性を失って振り回されるような事態は避けたいけれど、ルールを作ることでこちらにけじめが作りやすい状態を作るため作った、我が家の「だんだんテレビルール」。参考になるかはわかりませんが、紹介させていただきます(だんだんはまだルールを理解できる発達段階にはないので、あくまでも親である私やパートナーの夫がこのルールにコミットしている、という感じです)。
一回のテレビは最長20分まで
これは大人も同じですが、一生懸命集中してテレビを見ていられる時間って実は本当に限られている気がします。その時間を超えてくると少しずつおもちゃが気になったり、場所を移動したくなったり。そんなそぶりを見せ始める、だんだん。本当は20分も長いくらいなのかもしれないですが、今回のルールは一旦設定時間は20分にしてみました。
身体の動きを楽しめるものを観る
だんだんに見せるテレビは、だんだんが体の動きを楽しめるもの、に限定しています。音楽やダンス、手遊びがあるもののみ。それ以外のストーリーを楽しむようなものやキャラクターが登場するようなものはまだおうちでは見ていません。特にそれらの番組がよくないと思っているわけではなく、だんだんが今特に関心が強いのがダンスや音楽で、あくまでそれを楽しむツールとしてテレビをとらえているので、ほかの番組まで手を伸ばしていない、というところです。テレビは見せようと思えばいくらでも見せてしまえますし、ほかの番組の面白さを知ったらどんどん見たい範囲が広がり、私もコントロールできる自信がなくなってしまいそうなので、今は限定的に楽しむことにしています。
見せた後の罪悪感NG
これが最も大事なルール。仕事優先、自分のこと優先にしがちな私の子育てですが、なぜかテレビを見せたり、自分のせいでこどもたちの要求にこたえられなかったりするとその後罪悪感に悩まされてしまうのです。でも罪悪感とお別れするためのルール作り。テレビを見せるとき私は一緒に見てもいいし、家事をしてもいい。自由にしていいということに。そしてテレビ見た後は「楽しかったねー」と伝えることを徹底しています。
今あるルールはこれですべてですが、だんだんがもう少し大きくなったら見ていられる時間にも変化があるかもしれませんし、もっと新しいルールを追加する必要性も出てくるかもしれません。また、もう少し大きくなったら一緒にルールを考えるときが来るかもしれません。そんな意味を込めて、ルールにしがみつくのではなく、変わってもいいものという考え方は常に頭においておきたいなと思っています。
いまだにだんだんのダンスブームは継続していて、かなり上手に踊れるものも増えてきました。音楽だけに満足してくれる時もあれば、テレビで見たいよ~と号泣したり、テレビの前に座り込みをしたりする姿も見られることも日に日に増えてきています。これも成長。そんな成長の様子をも日々じっくりと観察しながら、私もできるだけ罪悪感を覚えることなく、便利なものにはお世話になりながら、必要があればルールも作り、引き続きこどもたちと関わっていきたいなと思う毎日です。
上智大学心理学科卒業後、外資系コンサルティング企業にて主に金融関係のプロジェクトに従事。その後欧州系コンサルティング企業の立ち上げに参画。人事関連の責任者として、社員ひとりひとりのキャリアを見据えた新たな評価、育成制度を構築。プロフィール
鳥羽瀬(とばせ) 有里
現在はポートフォリオワーカーとしてあらゆる職種業種の仕事に携わりながら2児の男子を子育て中。